最近、世の中の不祥事や犯罪を見るに、そのほとんどはお金が絡んでいるようです。人に範を示す存在であるべき政治家や省庁に勤める官僚、果ては教育機関のトップたる大学長の不祥事。

そこにはひとえに、金さえあれば、幸せになれるという感覚があるようです。

そもそも、特に政治家とは、奉職であるのに、その賃金の高さに魅かれて政治家を目指す人がいるのなら、それでは政治屋、本末転倒です。しかし、昨今の不祥事の多さを見るに、その憂いは杞憂ではないようです。

仏教では利欲(お金への欲)を捨てることを説いています。そこにはお金と幸せとは関係がないことが説かれています。また、権力に近付かぬこと、名欲を離れることも説いています。つまり、権力と幸せも関係がないということ。そもそも、権力を持つほどに人は人としての心を失ってしまうものです。そして、名欲利欲というスモークを払ったところに、幸せがある、と。

世界には貧しい国もありますが、その貧しいはずの国の子供の方が笑顔がキラキラしている。

一方、先進国であるはずのこの国は、いつからか衰退の道を辿っている。

その大きな一因は、学校での「教育」にあるようです。現在の教育は、数値で人を評価するシステムであり、知識をひたすら溜め込むことを旨としている。そして、人に優と劣をつける。劣とつけられた子供は勉強が嫌いになってゆく。

本来の教育とは、学ぶことの楽しさを教えるもの。そこから大きく逸脱しているのが昨今の教育であり、それがひとつ目の問題。

もうひとつは、教育の内容。簡単に言えば、社会に出た後も役立つ内容を教えること。例えば、宗教は、生きる上で大きな支えとなります。深く学ばなくとも、大まかにその教義を伝えることも大事なのでしょう。政治政党についても、同じことが言えましょう。また、市場の経済システムがどのように動いているかも抑えておきたい。投資についても同じく。それら基本的事項を知っているかいないかで、生き方は大きく変わってくるし、世界の見え方も大きく変わってくることでしょう。

超難関大を出た人でもモラルを疑う行動をします。単に学力では、人は計れません。

近年のこの国には陰りが見えてきています。政治家のレベルは国民のレベルです。SNSの匿名での誹謗中傷などからも、多くの人々が迷っているように見受けられます。

人々が本を読まない国は、堕ちゆく。

生き方、働き方、考え方は、たくさんの本を読みあさって身に付けてほしい。

例えば、考え方のひとつの指標として、お金ではなく、人の幸せが蜜の味と言える歩き方を。

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