現代は、便利で快適な時代になった一方で、複雑になり、多くの人が生きづらさを抱えています。

生きづらさの原因としては、豊かになったことで生存本能をかきたてられることがなくなり、「生きている実感」が感じられなくなったことが大きいと私は思います。

お釈迦様の教えの中に、「少欲」とあり、欲を少なくすること、また、「知足」ともあり、足るを知ることが説かれています。

私達の欲には際限がないことへの戒めでもあります。

先ず、「知足」を突き詰めていくと、「既に充分幸せ」であることに「気付く」ことに行き着くことでしょう。

また、「少欲」を突き詰めていくと、「今、生きている」、それ以上に何を求めるのか、となりましょう。

先程の話に戻ると、平和で豊かであるがゆえに、生存本能をかきたてられることの少ない現代では生きている実感は乏しいことでしょう。

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しかし、私達が今生きていることは奇跡的なことなのでしょう。

現代は物が溢れる時代であり、その物を手にするにはお金が必要なことから、お金を持つことに重きが置かれがちです。しかし、物質的な幸せはやがて行き詰まる、それを実感する人々が多いのも現代ではないでしょうか。

精神的な豊かさにシフトすること、そのヒントは既に3000年以上前のお釈迦様が説かれています。

仏教の真髄とは何か、と問われれば、それは、当たり前のことを当たり前に行い(実はこれが非常に難しいとされます)、当たり前の中に幸せを見出だすこと、と私は答えます。その習慣が身に付けば、あとはその習慣を続けてゆくことです。

風を感じて生きてみましょう。春には春の、冬には冬の風を感じて

生き急ぐのも結構ですが、時に立ち止まってみませんか?

ふと立ち止まるその時、そこに心の余裕が生まれるはずです。

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