私が長崎の専門僧堂に居た頃、今は亡き老師様とお話をしていて、ふと老師様が言われた言葉を思い出しています
「人は、10代、20代、50代、70代と歳を経るほどに見える景色が変わりゆくものそして、それは人が成長しているからとも言える」、と
ああ、成る程、と私もある程度歳を経ってきた現在、よく思い当たる節があります
確かに、10代、20代の頃とは価値観などがガラッと変わったものだ、と
勿論、周りの環境なども変わったのですが、私が10年ほど前から日々欠かさずに書いてきた日記を自分で読み返したりしていると、それがとても実感されます
また、当時はそれが自分の思いだったとしても、今読み返してみると、たいした事は書いてなかった、とも感じます
しかし、そう感じるのは、確かに老師様の言われていたように成長した証とも言えるのだろう、と捉えています
そして、今現在私が書いている日記、若しくはこの「風の人」においても、それは言えるのだろうと思っています
また、私は自分で少し神経質なところがあると自覚しており、ストレスを人よりも抱え込みやすい質(たち)であることも最近感じています
そして、時折、「人生に疲れてきたから、もういっそ死んで楽になりたいな」などと思い、「いや、待てよ」などと思い直して葛藤している自分の弱さを思います
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ただ、そういう時でも私の心の支えになっているのが、先ほどの老師様の言葉です
そして、「自分が50代、70代と歳をとった自分の姿を見てみたい。どれほど成長しているか、どういう人間になっているかが楽しみだ」、と
近年、歳をとることは良くない事だと捉えられがちですが、私自身としては、それまでの生きた証として、また、人間の深みが増してきた証として、顔にシワなどが刻まれてゆくのも楽しみのひとつでもあります
その人の顔のシワには、その人がその人生においてどういう風に生きてきたかが表れるものだとも思っています
ただ、それが今の私にとってとても楽しみなことであるのです
即ち、未来への楽しみである、と
勿論、周りの環境がどのように変わっているかも楽しみのひとつであります
人が生きてゆく上では、未来への夢、目標、楽しみがあれば、その人が生きる上での方向性も確かなものとなってくるものです
今回は、私が生きる上での未来への楽しみをお伝えしました
あなたもあなたなりの未来への夢、目標、楽しみを持って、人生という旅路を歩んでいただければと思います
そしてそれは、またの名を「希望」とも言うのでしょう
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