私達は、日々を営む上で様々なものやことに影響を受け、また支えられて過ごしている、今回はそんなお話です。
あなたにおいても、これまで生きてきた中で、様々な人やもの、ことの影響を受けてきたことでしょう。
そこに「おかげで」という概念を当てはめてみる。
例えば、人からよい影響を受けて行動が改善されたこともあるでしょう。逆に、人からネガティブな感情を抱いた場合は、その人を反面教師として自身の他の人には同じ行動をとらない、など。そこには「おかげで」と呼べる事柄が存在する。
また、今現在の生活は多くの人やもの、ことの支えの「おかげで」ある。その「おかげで」という面においては感謝の念が自ずと生じるものでありましょうし、そこには「恩」という概念も見えてくる。
「おかげで」という視点からこれまでの人生を振り返ってみると、ほとんどのことは肯定的に捉えることができ、例え失敗などの苦難があれどそこに学びがあれば、それらも「おかげで」と言えるのでしょうし、また、その苦難に対して今は言えないとしてもそれは時間を経て振り返った時、つまり遠くから見た時には「おかげで」と言える時がくるものでありましょう。
「おかげで」という視点から見れば、様々な人やもの、ことへの「ありがとう」が生まれ、そこには「恩」が存在する。その「恩」の存在をよく認識し、できればその「恩」に報いんと行動する。それが本来の人のあるべき姿では、と思います。
曹洞宗の開祖、道元禅師様もその著書の中で「報恩」の意義を繰り返し説かれています。「恩」とは、「感謝」と地続きであり、その元を辿れば「おかげで」という概念、言葉に行き当たる。この「おかげで」「感謝」「恩」とは互いに密接な関係にあるのでは、というのが私の見解です。
なんにせよ、「おかげで」という視点から見えるものがあり、力を得て、また歩みだす。それが幸せへの道となるのでしょう。
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